Mac mini Lion Server

開発環境その1

サーバ構築へのあらすじで挙げた、理解のための仮のシステムを組みます。このシステムで開発もすることにしました。

VirtualBox-4.3.16-95972-OSX.dmg というデータをダウンロードし、展開して、インストールします。同じページにあるOracle_VM_VirtualBox_Extension_Pack-4.3.16-95972.vbox-extpackもダウンロードしてインストールします。ホストマシンは僕の場合はMacOSX10.9.4です。ゲストOSはまず10.7(Serverではなく通常のLion)をインストールすることにします。

Lionのインストーラを右クリックして「パッケージの内容を表示」として中のContentsの中のSharedSupportの中のInstallESD.dmgをどこかにコピーし、これをディスクユーティリティを使って.dmgから.cdrに変換しておきます。

VirtualBoxを起動します。メニュー「VirtualBox」の「環境設定…」を開き、仮想マシンデータを置くディレクトリを指定しておきます。次にツールバーの「新規」をクリックして仮想マシンの種類と容量を指定します。「MacOS X 10.7 Lion 64bit」になるように選び、ディスクイメージの種類は「VHD」、容量は40G固定で進めます。40Gの領域を確保する作業が始まり、プログレッシブバーが最後近くで止まった感じになりますが辛抱強く待ちます。

これができるとVirtualBoxのウインドウのサイドバーに、作った仮想マシンが表示されます。これを選択して、ツールバーの「設定」をクリックします。そこで起動ボリュームの優先順位を変えることができます。まだインストール前ですが、HDDをトップにし、CD/DVDをその次に、設定します。仮想ドライブにHDDとCD/DVDがつながっていて、CD/DVDのあるべきところにcdrのディスクイメージが設定されていることになって、一度目の起動はHDDが空なので飛ばされてCD/DVDのcdrイメージが効いてインストーラーがたちあがるという寸法です。

インストーラーは先ず起動できる分だけをHDDへインストールしておいて、自動で再起動がかかってHDDから起動し、今度は本格的なインストールを自分のボリュームに行うようです。ここでさっき起動ボリュームの優先順位を指定した効果が出ます。あの時点で優先順位を変えなかった場合、再起動がかかってもまたCD/DVDのcdrイメージを読みにいき、始めのインストーラー画面に戻ってしまうのです。

結構時間がかかります。プログレッシブバーもスムーズに動かなかったりします。Lionがきちんとインストールできるまで1時間から2時間かかります。VirtualBoxの仮想マシンのディスプレイのウインドウの右下にいろいろなインディケータが並んでいて、その左端は仮想マシンのHDDのアクセスの様子が示されるので、その変化を見守って、インストールが完了するのを待ちましょう。

無事Lionがたちあがったら、Lionのやり方でもって最新の状態になるようにアップデータをかけていって、Finderの設定など最低限のカスタマイズをして(できるだけカスタマイズしない方がいいです。実運用にサーバマシンを作るときにややこしくなるので)、AppStoreからLion Serverを買ってきて、ダウンロード、インストールします。

サーバアプリケーションとは別に、サーバ管理ツールが必要になります。これはAppleのサイトに置いてあります。バージョン10.7.4をダウンロードしてインストールしてからアップデートをかけて最新にします。

これでVirtualBoxを使って仮想のLionServerマシンを作ることができました。

話が前後してしまいますが、VirtualBoxで仮想マシンを作ってOSをインストールして起動すると、表示されるディスプレイのスペースはそのままでは640×480と、どうにも狭い状態です。これを、1440×900の広さに変更します。VirtualBoxをインストールするとホストマシンのターミナル.appで使えるコマンドが一緒にインストールされます。それを使います。VirtualBoxはたちあげ、仮想マシンは電源を切ってある状態にして、ホストマシンの(僕の場合だとOSX10.9.4の)ターミナル.appをたちあげ、次のようにコマンドを打ってリターンキーを押します。

$ VBoxManage setextradata Vr2d2 VBoxInternal2/EfiGopMode 4

この「Vr2d2」の部分は各自の環境で先に作った仮想マシンの起動ボリュームの名称で読み替えてください。ターミナルの画面には何の反応も返ってきませんが、こうしてから仮想マシンをたちあげると、1440×900でたちあがってきます。