低血糖症(僕の場合)

低血糖症の話

今回は低血糖症についてもう少し詳しく書いてみようと思います。僕はものごごろついたときにはもう疲れを感じやすい体でした。社会人を始めてみたときに、昼食後に他の人よりも元気が出ないようだと感じるようになりました。20代の男性なら焼き肉食べ放題などは楽しみの一つなものだろうと思いますが、僕はもう21歳ごろから満腹が気持ちいい感じではなくなっていました。そうして数十年色々うまく行かない時間を過ごしているうちに、よく胃が痛くなって腫れてる感じになるようになり、胃が悪くなったのだと思い胃カメラなどやりましたが異常はありませんでした。空腹で胃が痛くなる感じもありましたが、食べる前よりも食べた後に胃が苦しく、さらに空腹な感覚になり、でもはれてる感じがするから追加しては食べられない、という感じでした。前の記事にも書いたように、「食後に具合が悪くなる」ということらしいと確信するようになり、調べてみてまず行き当たったのはダンピング症候群でした。

ダンピング症候群というのは胃がんなどで胃を摘出した場合、食べたものを胃にとどめておけないためすぐに消化吸収され、急激に血糖値が上がり、驚いた膵臓がインスリンを大量に出し、そのため適正な値よりも急激に血糖値が下がってしまうというものです。僕は胃の手術などしてないので、もちろんこれではないわけですが、炭水化物、それも消化が良いものならそれほど、症状がでる、というのはそっくりでした。風邪を引いたときのお粥なんて最悪なのです。2007年ごろの話です。低血糖症の話題はインスリノーマや糖尿病患者がインスリン注射の打ち方を間違えた時、ぐらいしか話がでてこない時代でした。ほどなくして「GI値」というのが広まり始めました。白いパンや白いご飯はだめ、全粒粉のパンがよいというようなものです。低GI値の食品というのは血糖値を急激には上げない食品ということで、これは僕には朗報じゃないだろうかと、それまで白いご飯で摂っていた朝食をそばに換えたら、かなり楽だったので、ああやっぱりそういうことだ、何かホルモンがおかしいんだと、たどり着くことができたのです。

血糖値の変化の具合を知りたい、インスリンがどうなってるか、甲状腺ホルモンはどうか、調べたくて内科を何件か回り、そのように訴えてみるのですが、では先ず血液検査ね、朝、朝食抜きで来て。と言われて採血しても、異常なしとでて、それからはもう医師は本気になってはくれません。食事したら調子悪くなると言っているのに、食事抜きで採血して異常がでるはずはないのです。八方ふさがりになりました。

数年経つと、低GI値や糖質制限の話題が育ってきました。糖尿病は肉を、のような本が並んだりするようになりました。進学をひとまず諦めた僕は東京辺りで5時間糖負荷試験をやってもらおうと算段しましたが念のため地元でできないかネットで調べたら数年前にはなかったのにちゃんと一つ増えてました。助かりました。保険の利かない高価な検査。でも日帰りで受けることができました。結果は、案の定、4時間目には50まで下がるという低血糖症ぶりでした。予期していた異常がでて心底喜びました。それまで「病は気からって言うでしょう?」などと言われてきた悔しさが、報われたからです。今回はここまでにします。つづきます。